妊婦さんは便秘になりやすい!?妊娠時になる便秘の原因と解消方法!
妊婦さんの大半がなるとされている便秘。女性は便秘しやすいといいますが、妊婦さんになればさらにその可能性が上がってきます。
それは、普段では起こらない身体の変化や、普通の生活ではない制限がかかるからこそ。妊娠によって誰でも便秘になりやすい状態が作られてしまいます。
腰痛やむくみなどたくさんの不快な症状があるため、少しでも楽になれるよう解消方法もご紹介していきます。
赤ちゃんを作る大切な身体ですから、原因と適切な解消方法を知って常に健康でいられるように心がけていきましょう。
① 妊婦さんに起こる便秘とは(症状)
妊娠すると超初期と呼ばれる妊娠3週目までの期間にも便秘や下痢の症状が起こることもあるほど、妊婦さんと腸は密接に関わっています。
むくみやお腹の張り、下痢や冷えなど便秘以外にもさまざまな症状が表れることも多いですが、原因を知ることで対策できることも多くあります。知っておくことで安心して妊娠期を乗り切ることもできるため、妊娠前の方も覚えておくと良いですよ。
② 原因
◯黄体ホルモン
通常生理前などにも分泌され、女性の便秘の原因ともなっている黄体ホルモンが妊娠中には多く分泌されます。黄体ホルモンは流産しないよう、子宮の収縮を抑える働きを持っています。そのため、その周囲にある腸のぜん動運動も減ってしまい、結果便秘となります。また、黄体ホルモンには水分を体内に保持する働きもあるため、便に行く水分が少なくなり、固く排出しにくい便ができることで便秘になります。
◯つわり
妊娠初期は特につわりがあり、ろくに食べ物が食べられない人も多くいます。ごはん自体の量が減って便が少なくなり、毎日排便がなくなることがあります。また、便秘解消に役立つ食べ物自体が食べられない、バランスの良い食事ができないことによって便秘になりやすくなります。
◯運動不足
妊娠中は赤ちゃんを気にしてなかなか運動ができないという心理的な問題と、運動がしにくくなる身体の不調や、物理的に動きにくいことによって普段の運動量がキープできなくなります。運動不足になると腸への刺激が少なくなり、ぜん動運動が鈍くなって便秘になってしまいます。
◯腸や肛門への圧迫
妊娠後期になってくると子宮自体も大きく膨らんでくるため、物理的に腸や肛門付近が圧迫されて便秘になります。
◯自律神経の乱れ
妊娠中は生理前に女性がイライラする、情緒不安定になるのと同じ状態がずっと続くようなもので、ホルモンバランスが非常に乱れやすくなっています。胃腸はその影響を大きく受ける臓器であるため、便秘になりやすくなります。
③ 解決方法
◯水分の摂取
カフェインの入っていないお茶、白湯、水などを飲んで水分を多く摂取しましょう。便の水分が減りがちですので、普段よりも意識的に多く摂取することが大切です。
◯運動
医師に相談しながらできる運動(マタニティヨガ、ウォーキングなど)を心がけると、運動によって腸が刺激され、便秘が解消される、自律神経を整えてくれるなどの働きがあるため、便秘解消に効果的です。
◯便秘解消に役立つ食べ物の摂取
妊娠中でも食べられる便秘解消に役立つ食べ物を摂取することで、便秘解消に役立ちます。
妊娠中、もしくはつわりのときにも食べられるような食品を選び、摂取していきましょう。
・りんご
食物繊維が豊富で水分も含まれているので、便秘解消におすすめです。
・プルーン
食物繊維が豊富で鉄分も多く含まれているので妊娠中におすすめの食材です。トーストや
ヨーグルトなどにかけて食べられるので取り入れやすいですね。
・酢昆布
食欲を増進させてくれるお酢と、昆布の食物繊維で妊娠中でも摂取しやすいです。
・寒天
寒天のつるんとしたのど越しと、豊富な食物繊維で妊娠中でも食べやすく、おすすめです。
・オリーブオイル
腸で吸収されにくい脂なので、固くなった便を柔らかくしてくれます。また、オイルで滑り を良くし、排出しやすくしてくれます。
◯医師に相談して便秘薬を処方してもらう
ぜん動運動を活発にする刺激性の便秘薬だと影響が大きいため、マグネシウムなどが含まれている塩類下剤と呼ばれる便秘薬や、膨張性下剤などを処方されることが多いです。
しかし、その妊婦さんの体調の状態により処方される薬が違います。間違っても自分で市販薬を勝手に飲むなどしないように注意しましょう。
④ まとめ
妊娠中は普段とは全く違う身体の状態になるもの。圧迫により起こる血行不良やホルモンバランスの乱れなどが原因で便秘以外の体調不良なども起こりやすくなります。このようなことから複合的な不調に悩まされる妊婦さんも多くいます。
全てを解決することは難しくても、できる範囲、無理をしない程度の対処法を医師と相談しながら、健康を保てるように心がけることが大切ですね。
赤ちゃんの健康には母体の健康が第一です。無事健康に赤ちゃんが生まれてくるためにも、原因や解消方法を理解して、健康的な身体をキープできるようにしていきましょう。