AMH(抗ミュラー管ホルモン)について
ここでは、AMH(抗ミュラー管ホルモン)についてお話しします。
体外受精を意識されている方にとっては大切な数値になります。
卵巣年齢 AMHについて
ドクターに「卵巣年齢がわかる検査」という説明を受けることが多い「AMH検査」
一体なんなのか?と思いますよね。
精子はドンドン新しい精子が作られていくので、そこまで年齢の影響を受けません。
しかし卵子は卵巣で作られるのではなく、産まれた前から卵巣に小さい卵子がストックされていて、時期がきたら成長していくシステムになっています。
なので、生きている卵子は排卵しなくてもドンドン消滅していって、数が減っていきます。
その残り数によって卵巣年齢を判断するのがAMH(抗ミュラー管ホルモン)検査。
抗ミュラー管ホルモンは、発育過程にある卵胞から出されるホルモンです。
このホルモンで「卵巣に残っている卵がどれぐらいか」が反映されると考えられているので、少ないと卵巣年齢が高い(卵巣に残っている卵が少ないです)と判断されるのです。
AMH=妊娠率ではない!?
0だとどうなるの!?
実際のところこのAMHの値がほぼ「0」と出て落ち込む方はおられます。
しかし、0でも妊娠・出産する人がいるのも事実です。
そして、年齢が若くAMH値が高ければ妊娠の確率が高いかというと単純にそういうワケではありません。
多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)(PCOS)の場合は数値が高くなります。
40代の人でもこの数値が高い人(大体4ng/ml以上)※(1)の場合は多嚢胞性卵巣症候群の方です。
AMHは妊娠率や卵子の質を語るわけではありません。
ただ卵子の数が少ないという事は、不妊治療をする期間が限られている目安になります。
また、採卵方法を考える際にも必要となってきます。
30代前半でも残りの卵子数が少ない人はいます。その場合は、早めに治療に取りかかる必要があるという事になります。
キャリアなどとの兼ね合いで、結婚してもしばらくは避妊をするっていう方もおられると思います。
けれども、将来は赤ちゃんが欲しい!と思っているのであれば受けておいた方がよい検査です。
数値によっては赤ちゃんを先延ばしできな可能性もあります。
※(1)不妊治療を考えたら読む本(浅田義正・河合蘭 著)より
AMHの検査はどこで?数値は変わる?
AMHの検査は血液検査になります。
どこの施設でも受けられるわけではありませんので、ネットなどで調べてから問い合わせされる事をお勧めします。
生理周期のいつ測ってもよい検査になります。
数値ですが、以前は「良くなる事はない」と言われていましたが、実際店頭で色々な方に伺うと変化する事はあります。