更年期障害:腎気がすり減ってくる時期
更年期で色々とトラブルが出る頃、生活環境も変わってきたりするってよく耳にしますよね。。
神戸 サツマ薬局 漢方相談員Oです。
ホルモンバランスが急激に変わる時期に、例えば子供が自立するとか親の介護とか、夫が単身赴任とか、昇進するとかあったりします。
ところで、こんなのをCMで聞いた事はないですか?
「女性は7の倍数」「男性は8の倍数」の年齢の時に節目を迎え、体に変化が訪れる。
これは東洋医学の教科書的な「黄帝内経(こうていだいけい)」に書かれているものです。
これは「腎気(じんき)」から見た体の年齢変化として女性は7の倍数、男性は8の倍数で変化があるよ・・・と書かれているものです。
では、この腎気って何かというと、五臓の「腎(じん)」の部分を指し、東洋医学において成長、発育、生殖にかかわるエネルギー のことを言います。
「腎」って何?腎臓のこと?となりますが、西洋医学での解剖学的な腎臓ではなく、漢方では人の体の働きとして捉え、感情や精神状態とも深く関わっていると考えます。
他には「心(しん)」「肝(かん)」「脾(ひ)」「肺(はい)」があります。
「腎(じん)」はどんな働きをしているかというと、生命の根本と考えます。
人のからだの「成長」「発育」「成熟」「老化」の全てに関わっています。
生命力とも関係が深く、人に蓄えられた生命力は両親からもらった先天的なものと、日々の生活で作り出される後天的なものがあります。
これらを「腎気(じんき)」と言います。
黄帝内経によると女性は49歳で閉経を迎えるとなっていて、これだけ医学が進んだ現在でも人それぞれではありますが,概ね50歳前後で閉経を迎える方が多いです。
2000年前と体の中身はあまり変わってないという事でしょう。
食べ物に困る事もなく、医療も発達してきた現代でも閉経の時期などはあまり変わりません。
この女性にとっての49歳は、先程書いた「腎気(じんき)」がすり減り、老年期へとからだが変わる時期(更年期)。
もちろん、人それぞれで腎気が弱い人は早めに来るでしょうし、過労や精神的な苦痛などで腎にダメージを受けている場合でも早くすり減る事はあります。
また、衰えるのは「腎」だけではありません。
「肝」「心」「脾」も機能が落ちてきます。
「肝」と「心」は血を貯めておき、全身に巡らせる働きに関わっています。
なので、更年期の女性は血にまつわるトラブルが増えてきます。
ここで指す「血」は気血水の「血」になります。
こうやって「腎」「肝」「心」「脾」の働きの衰えにより、月経が乱れ、止まり、閉経を迎えることになります。
「腎」「肝」「心」「脾」の衰えが起こる事により、「気虚」や「気滞」「オ血」「血虚」「隠虚」「水滞」などが起こり、更年期独特の様々な不調が現れると漢方では考えます。
その方の症状によって漢方でのアプローチが変わるので、更年期だからと言って「この漢方」ってならないのです。
その方の状態にあったアプローチをしていくので、漢方の場合はカウンセリングがとっても大事になります。
感情とも関係があると書きましたが、カウンセリングである程度自分を知ると、気持ちの部分にも変化が出るので、詳しく伝えてより効果が高い漢方を選ぶだけではなく、感情を整える事で腎や肝などのダメージを軽減することにも繋がります。
とどのつまり、カウンセリングは一石二鳥♪
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