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腸の主な働き

『腸』とは、どのような臓器のことを指すのでしょうか。


まず、腸の役割から考えてみますと、食べ物から栄養分を消化・吸収(小腸)し、老廃物をきちんと排泄(大腸)して、大腸がんなどの病気を回避する。これが『元気な腸』ということになります。

 


ここで腸の仕組みと働きについてお話します。

 

腸は、大きく分けて小腸と大腸とに分けられ、腸全体の長さは、約7~9メートルもあります。

 

そのうち小腸の長さは6~7メートルで、十二指腸→空腸→回腸で構成され、栄養分の消化と吸収を行い、残った老廃物を大腸へ送ります。

 

次に大腸ですが、大腸は結腸(盲腸→上行結腸→横行結腸→下行結腸→S状結腸)と直腸で構成され、1.6~1.8メートル程度といわれています。

 

 

また、小腸と大腸では食べた物を運ぶために、分節運動(食物の残りを攪拌(かくはん)する)と蠕動運動(腸の内容物を肛門の方へ送り出す)を行っています。

 

一般的には、胃と十二指腸、肝臓、胆のう、膵臓、小腸から分泌された消化液を含め、小腸において栄養分が吸収されます。

 

回腸、盲腸に達した液状の大腸内容物は攪拌され、回盲部(回腸と盲腸の境目)から横行結腸通貨まで8~15時間かけて移送されます。

 

また、上行結腸では逆蠕動も多くみられます。

 

この間に水分及び電解質が吸収され、半液状から半固形物へと変化していくのです。

 

横行結腸からS状結腸にかけての便の移送は大蠕動と呼ばれます。

 

 

このように、大腸で水分のほとんどが吸収され、便が固形化されてS状結腸まで送られ、そこに溜められます。

 

この溜まった便が排泄されるためには、脳と胃、結腸、直腸、肛門が連動した排便運動が起こらなければなりません。

排便までの三つのステップ

第一段階

 

結腸全体、主に下行結腸に、『大蠕動』(強い収縮運動)が起こります。

 

この収縮運動は便を下方に押しやるのもので、一日に数回しか生じません。

 

起こりやすいのは朝食後一時間以内で、通常10~30分しか持続せず、また、次に起こるのが半日から一日後であるため、この時間を逃してしまうと便秘の原因になります。

 

『大蠕動』は、胃に食べ物が入って起こる胃結腸反射によっても増強されます。

 

この収縮により、結腸内の便は直腸へと移動します。

 

 

 

第二段階

 

直腸に便が流入すると、便意が起こります。

 

脳からの信号である便意を催すことで、腹筋の持続的な収縮によって、便を直腸に向けて前進させます。

 

また、便が直腸に流入すると、伸展された直腸壁が信号を送りはじめ、この信号が神経を伝わって、下行結腸、S状結腸、直腸に蠕動波を起こします。これが内排便反射です。

 

この反射のみでは弱いため、これを増強する副交感神経排便反射が存在します。

 

直腸の神経末端が刺激されることにより、信号が仙髄に送られ、ここで二つの経路に分かれ、一方は脳(高次中枢)に伝わり便意を催し、もう一方が骨質神経の副交感神経を通って反射的に下行結腸、S状結腸、直腸、肛門に戻り、内肛門括約筋が弛緩されると同時に蠕動波を増強させます。

 

これによって弱い内排便反射を増強し、下行結腸などから肛門まで便を一気に排出するほどの力強い運動を得ることが可能となるのです。

 

 

 

第三段階

 

蠕動波が肛門に近づくと、内肛門括約筋が弛緩し、また恥骨直腸筋が反射的に緩み、直腸と肛門が一直線となり、そこで意識的に外肛門括約筋を弛緩させることで、排便がなされます。

腸は第二の脳?

脳は、身体中の各器官の働きをコントロールしています。

 

そんな脳の指令を受ける一方で、独自の判断でも動いている身体器官の一つが腸なのです。


 

小腸と大腸をあわせた腸には、脳と同じく神経系、内分泌が存在します。

 

脳の神経細胞の数が100億個あるのに対して腸は1億個と、他の神経細胞を持つ臓器と比べても、腸は脳に次いで神経細胞の数が多いのです。

 


腸の神経細胞は、独立したネットワークで他の消化器官と繋がっており、食道や胃などの消化器官をはじめ、腸自身の働きも、腸にある神経細胞がコントロールしています。


また腸の神経細胞は脳とも連携しているため、腸から脳に指令を出すこともあります。

 

腸の状態が悪いと、この脳への信号が出にくくなるので、結果として腸の蠕動運動や直腸反射が鈍くなります。

 

腸のコントロールを不能にして、便意が起きにくくなるのです。

 


うんちが出るとおなかの中がすっきりした感覚を覚え、気持ちまで明るくなります。

 

これも腸に第二の脳が存在するからこそなんですね。

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